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日本製・製図用0.4mmシャープペンについての続き

どうせならば、前回の記事で書いた日本製・製図用・0.4mmのシャープペンシルについての続きを・・・
そう思って書き始めたが、いつも書いている内容よりもかなり専門分野に限られた内容になってしまった。
でもこれも日本製シャープペンの素晴らしさを紹介するのが主眼なのでご容赦を。

前回、画像付きで紹介した7モデルを、設計業務の中で縮尺図面の作図にしばらく(1年間ほど)使い続けてみた。
その使用感について触れてみたい。

ただ、これはあくまでも長年、日々の設計業務の中で製図用シャープペンを使い続けている私の感覚的な要素が多分に含まれていて、いわゆる道具に対する「慣れ」や「先入観」のようなものが染み付いてしまっていることを前提として読んでいただきたいのだ。
これまでに、それほど製図用シャープペンを使用していない人にとっては「取るに足らない部分」に私が感覚的に引っかかっているだけということも大いに有り得る。

今回紹介する7モデルの日本製・0.4mmシャープペン
日本製 製図用0.4mmシャープペン 7種

上は前回も使用した画像だが、向かって左から紹介したい。


パイロット S10
パイロット S10

(1) 「パイロット S10」
冒頭からこれを書いてしまうのも構成上なんであるけれど、実は今回紹介する中でも最も良いと思える1本。
ローレット加工されている金属部分が他よりも長く、この金属部分の径の若干太めな加減も実にいい。
軸後部のスケルトンの樹脂部分の質感には一考あるべきかと思うが、素材として後部に合成樹脂を使用することによって得られたこの全体の重量バランスというか重心設計は、確かにメーカーが前面に出すだけあって非常に良い仕上がりだ。

パイロットの製図用シャープペンは実は昔から傑作が多く評価も高い。
若い頃は「価格的に手が出ない」感があって私には使えなかったが、今でも昔の型のパイロット製・製図用シャープを使い続けている人が持っている、長年使い込んだその実物を見たりすると、心底「いいなぁ」と憧れるのだ。

クリップや先端のテーパー加工など、細部の仕上げにおいても、パイロットのある程度の価格帯以上のペンはどれもセンスが抜群に良い。
こういうところも道具としての魅力に華を添えている。

ぺんてる GRAPH 1000 FOR PRO

ぺんてる GRAPH 1000 FOR PRO

(2) 「ぺんてる GRAPH 1000 FOR PRO」
前回の記事でも少し触れたが、この型だけはかなり以前から使用していたものの、0.3mmシャープで作図した図面の「文字書きのみ」に限って使用していた。

あくまでも私の感覚だが、この型は軸の径が細く、グリップ部の真鍮にゴムを埋め込んだ加工を施した部分と中~後部の樹脂軸部分の径の太さの差が無い設計で、これがどうしても私の感覚では主だった作図に使用するペンという感覚にならない。
全体的に軽く、重心がどこと無く定まらないのだ。
だが、これを長年文字入れに使っていたのは、メインの作図に使用しているペンとは、持った瞬間から感覚を変えるためで、私は意図的にそういう使い方を若い頃からしていた。
同業の設計図面屋によっては、同じ型のペンに芯の濃さと径の違うものを入れて複数本使っている者も時々見かけるが、私には信じられない。
彼らはいちいち、目で軸に印刷された芯径表示や芯の濃さの表示窓を見て使い分けているのだろうか? 1年も本気で使えばそんな表示は磨耗して見えなくなってしまうだろうに。

私は全部バラバラの型のペンを用意し、それぞれの型に対して入れる芯の種類を決めて複数本持ち替えながら使い分けている。
感覚的に「このペンにはこの芯」と、持った瞬間から分かり、握ると同時に作図したり、あるいは文字入れするという気持ちに切り替わる。

これが影響しているためか、この「GRAPH 1000 FOR PRO」で図面を描く気持ちにはどうしてもならないのだ。
ただし、非常に良いペンであることには違いない。
世間でもこのペンのファンは実に多くロングセラーを重ねている。
それがこのペンの優秀性を物語っている。

ウチダ ドローイングシャープ ユニ
ウチダ ドローイングシャープ ユニ

(3) 「ウチダ ドローイングシャープ ユニ」
ウチダの製図用品といえば絶大な信頼がある。
私は学生時代から現在に至るまで、コンパスやデバイダ、三角定規関係はずっとウチダの製品ばかりを使ってきた。
これには同じく設計の職にあった父の影響もある。
いわば子供の頃から父が使うウチダの製図用品を、憧れも含めて見て育ったわけである(父の製図用具と母の裁縫道具は「絶対に触っちゃダメ」と厳しく言われていた。実はこそっと触っていたけど・・・)。

ところで、このシャープペン。
製品名は「ウチダ ドローイングシャープ ユニ」となっており、パッケージや取り扱い説明書のようなものにはウチダのロゴが入っているが、本体には全くウチダ(UCHIDA)の文字は無い。
言うまでも無くこれは三菱鉛筆「uni」のOEMであって、まあ三菱のシャープペンと考えたほうが良いだろう。
今回試用した中では軸径は細めで、グリップ部から先は金属製、他は樹脂製という前述の2型と同じ素材構成である。
だが、(2)の「GRAPH 1000 FOR PRO」よりは重心が前よりに来ていて持った感じは好ましい。

何よりも特徴的なのはローレット加工の妙だろう。
いわば「ヘリンボーン・パターン」のようにも見えるこのローレット加工は昔は時々見たが今は珍しく、なんとも言えず雰囲気が良い。
使い込んで地の金属が出たら・・・と考えただけでもニンマリする。
製図用シャープとしての使用感は可もなく不可もなく、といった平均的な感覚だが、それはある意味バランスが取れた製品であるからともいえるだろう。

感覚的に私にとっては主たる作図に使うには少し軽すぎるが、価格帯としても安い(500円くらい)方であるし、女性など手の小さめの人には、このコンパクトなバランス感覚はかなり良いだろう。
実は私も上記「ぺんてる GRAPH 1000 FOR PRO」に代わって、縮尺図面の文字入れ用にバリバリ使用し始めている。

三菱鉛筆 シフト
三菱鉛筆 シフト

(4) 「三菱鉛筆 シフト」
正直言ってボディのバランス(軸径の太さと重さ、重心バランス)は抜群に良い。
芯先パイプを収納する独自の機構も良く考えられている。
総金属ボディの質感も実に良い。
・・・とここまでパーフェクトながら、このシャープペンは製図用としては全く使えない。

そもそも製図用として設計された製品なのかも分からないが、この先端形状は製図には全く適さない。

このペンの先端加工は「テーパー」ではなく、段階的に径を変えて組み合わせた独自の形状のもので、大筋ではロットリングと同じやり方なのだが、先端パイプが1~1.5mmくらい短すぎ、パイプから上の2段も径が太すぎ、かつ短すぎて、ペン先があまりにも見にくいのだ。

通販で他のものを注文する際に送料がかからないから一緒に注文してみようと思って入手したが、現物を店頭で手に取っていたら、おそらく製図用としては買うことは無かった。
だが、既に触れたように他の要素は本当に良い。
通常の筆記用として使用するには問題はないと思うが、改良の余地が多分にあると思う。

オート プロメカ500P
オート プロメカ500P

(5) 「オート プロメカ500P」
オートは紙綴じに用いる「ガチャック」やボールペンでもない独自の極細ペンの「ニードルポイント」で有名な日本製の素晴らしい文具を作り続ける優良メーカーだ。

0.4mm径のシャープペンも、ぺんてるに匹敵するモデル数を出している。
総金属ボディで、かつ機構も凝りに凝ったものまで出しているが、その中でもこの「プロメカ500P」は最も廉価かつ、軽量コンパクトでシンプルなタイプ。

使用感としては(3)の「ウチダ ドローイングシャープ ユニ」に近く、ほとんど癖が無く製図用としては細径で軽い。

だが、実際に使っているオートシャープユーザーの間では時々話題になることではあるけれど、オートのシャープペンは他の日本製シャープメーカーと比較して「個体差がある」というか「出来にバラつきがあるな」と感じる点が時々あるのだ。
これはあくまでも私が持っている「プロメカ500P」についてだが、なぜか使用中に「芯滑り」現象が出ることがある。
つまり、ペンの内部で芯がしっかり保持されず、芯先に力を加えると芯が中に押し戻されてしまうのだ。
だが時間を少し置くと、また正常になったりする。
もしかすると、これはたまたま私が使っている固体だけに発生する問題なのかも知れないが、それもあって現在は使用しなくなってしまった型である。

オート プロメカ1000P
オート プロメカ1000P

(6) 「オート プロメカ1000P」
この型は(1)の「パイロット S10」と同じくらいに私の手に合ったペンで素晴らしく良い。
総金属製ボディで、ローレットを回転させることで芯先パイプを収納出来る機構を持つ。
これは次に紹介する(7)の「スーパープロメカ1500P」にも搭載されているが、芯先パイプを収納出来る他メーカーのモノよりも、原始的な構造でありながら故障も少なく、かつ便利である。

ぺんてるの「グラフギア1000」のバネ式による収納は、クリップ部分の金属疲労などが原因での故障があり、実際にそれが、以後この「グラフギア1000」を買わなくなった理由なのだ(わずか数週間で使えなくなった)。

製図用シャープペンはノック式ボールペンのように頻繁に胸ポケットに挿したり、出し入れするような使用場面はまず無く、よって、先端パイプを収納するメリットはペンケースに入れたり仕事場を移動する際の先端保護くらいなものである。
よって敢えてここにクイックレスポンスを追及する必要は無いのであって、ほとんど故障したことが無いオートの機構の方が断然良いのだ(上記(4)の「三菱鉛筆 シフト」にもペン先パイプの収納に関する独自の仕組みがあるが、指摘した他の問題が大きすぎて・・・)。

ローレットの長さも上位モデルの「スーパープロメカ1500P」よりも少し長く、この差が実際の使用感ではこちらの方が良いと感じる。
しかし、デザイン面と先端パイプ収納でローレットを回す際の滑り止めの意味もあるのだろうが、軸に取り付けられた4本のゴム輪は余計かも(時々外れるし、効果もさほど感じない)。
だが、全体バランスの良さで今は毎日のように使用している。

オート スーパープロメカ1500P
オート スーパープロメカ1500P

(7) 「オート スーパープロメカ1500P」
前項(6)の「プロメカ1000P」の上位モデルで、そちらとの違いは芯を1ノックで送り出す量を加減する機能が付いていることと、軸がこちらは鉛筆と同じ六角軸であること(「プロメカ1000P」は丸軸)。
よってその違いで500円高く、少し重く、ローレットが少し短い。

これはあくまでも「プロメカ1000P」と「スーパープロメカ1500P」との比較で、という話なのだが、私にとってはこの「芯を1ノックで送り出す量を加減する機能」にほとんど価値を見出せず、つまり一度として調節してみたことが無い。

この機構のためにローレットが「プロメカ1000P」より短くなっていることを考えると、あえてこちらを選択する意味はほとんど無いのが現実。
こういう多機能ぶりを愛する人には魅力なのかもしれないが、私の意見としては、この六角軸で「芯の送り出し量の加減機能」と4本のゴム輪を取り、「1000P」と同じローレットの長さにすれば、ほぼ完璧なものになると思うのだが。

しかし、こちらも気に入っている1本であることは間違いなく、パイロットS10そしてプロメカ1000Pと共に現在、仕事で毎日使用している。

今回の記事は、私の仕事の中での使用感を、同じような用途としての1本を検討している人のことも考えて厳しく細かな点も指摘したが、世界的に見れば日本製のシャープペンが独走するほどの高品質であるのは、もう言うまでも無いことだ。

それと、多くの人に0.4mm径のシャープペンの良さを知っていただきたいという気持ちも強くある。
今でも、シャープペンシルを使用している日本人の多くは0.5mmを使っていると思われるが、実際に使ってみると、0.5mm径のシャープペンは少し中途半端な感がある。
私のように設計業務の中で使用しているだけではなく、たとえば学生でもノート筆記するのに、小さめの字を細かく書きたい人には、明らかに0.5mmより0.4mmの方が適しているし、太字を好む人や筆圧の強い人、速記したい人は、ぜひ、0.7mmか0.9mmでB以上の濃い芯にして書くことを試されたい。
本当に使用感がまったく違うことに驚くはずだ。

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