慈善テロリストたちよ

20110609アサヒドットコム クリップ

たまに地方の話題を見ていると、トンデモないネタにぶち当たることがある。
本日の「asahi.com」長野県の話題を見ていたら、長野県松本市の市民団体(すでに怪しげな響き・・・)が今頃になって、なんと311メートルもの長さのある応援メッセージを被災地に送るらしい。
ピンときた私は早速、この件について補足すべく他の関連情報を収集した。下記もその一つ。

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【被災地へ激励の言葉311メートル 松本の市民団体が集める】
東日本大震災の発生を受けて、松本地域の人たちらが書いた支援メッセージが被災地に送られる。市民グループ「信州の自然を友に福祉を楽しむ輪の会」など4団体が、地域の学校の児童・生徒や学生、保育園児、教師らのほか、福祉施設などに呼び掛けて言葉を書いてもらった布を一つなぎにした。震災が起きた3月11日を忘れないという思いを込めて、全長を311メートルとした。
(「松本市民タイムス」 2011/06/04掲載のニュースよりテキスト抽出)
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つまり事の次第は長野県松本市の市民団体「信州の自然を友に福祉を楽しむ輪の会」(!)などが中心となって、東日本大震災の被災地に対し「自分たちにも何かできることはないか」と考えた末に、311mもの長さのある(4250人分)応援メッセージの寄せ書き横断幕を作ることを思いつき、それを本当に実行して、かの「民主党公認」のヌメッとした阿部守一長野県知事にも(ありきたりな)メッセージを書き込みさせたうえで、被災地・東北各県の避難所などに順次回すべく送るのだという。

第一、あまりにものんびりし過ぎていて「今頃?」と叫びたくなるほどの見事にズレたタイミングでもあるが、こういう馬鹿げた行動をとってしまうところが「教育県」として名の知られた左巻き長野県民の憐れなところなのである。

この「善意にあふれた人々」は311mもの長さのある布を送り付けられた被災地がどれほど迷惑するのかを考えもしない。送られた先で取り扱うだけで何人もの人手が必要になる。当然、場所も費用も必要だ。それを「各県の避難所などに順次回す」のだというから、さらに数倍の人手と場所と費用を必要とする。その上、そこには、いかにもな「善意の押し売り」的メッセージがびっちりと書きこまれているとくれば、厄介だからといって、そうそう捨てるわけにもいかぬ。

みなさん、自分が被災者になった気持ちで想像してみよう。
「本当に今、こんなものを送り付けられて嬉しいですか?」

さらに今回の件の極め付けは「震災が起きた3月11日を忘れないという思いを込めて、全長を311メートルとした」という部分。

アホかっ! お前ら!

無神経もここまでくれば立派な犯罪だ。被災地の人々が3月11日を忘れるわけはなかろう。「送った自分たちが忘れないように」という意味なら、そもそも被災地に送らず、自分の目の前にでも掲げて満足しておればよろしい。
「障害」「福祉」「自然(環境)」を看板にすれば何をやっても許されるわけではない。
断っておくが、これは障害者本人たちが考えてやっていることではない。障害者自らが真剣に考えて実行したことならば敢えて非難はしない。この件で動いているのは障害者の周囲で人権・福祉関連の運動を展開している「市民」団体(自らはグループと称したがる)なのだ。
贈られた被災地側の担当者の困惑の表情が目に浮かぶようだ。
「送ってくれた相手が障害者福祉団体だから」という事では、受け取る側も「要りません」とも「迷惑です」とも面と向かっては言えないだろう。そんな事を知ってか知らずか、愛に満ちた笑顔でこういう明らかに「迷惑」な「現実的、かつ心理的な負担」を相手に押し付けてしまう輩は、少々厳しいことを言うようだが「慈善テロリスト」とでも呼ぶべきか?
彼らの特徴として、自分たちは心の底から湧き出る善意で「精一杯に頑張っている」つもりになっており、それは受け取る相手も(当然のこと)心から喜び、感動してくれるはずだと思い込んでいる、というパターンがある。自分が一生懸命やっているんだから、相手は喜ぶに決まっているという完全なる思い込み違いであり、これはストーカー犯罪に走る人間の心理にも通じるところだ。
彼らはきっと、今頃は「やり遂げた感」で胸がいっぱいになっていることだろう。だからこそ彼らのような者たちは「扱いが厄介」なのであり、結果として高度に悪質なのである。

しかし、そう書きながらも、相手に本当に喜ばれることを、先方の気持ちの負担にならないようにさらっとやってのけるのは本当に難しいことだ。
ボランティアなどに際して「本当に相手の為なのか、自分の為なのか」「善意の俺ってカッコイイ、的な気分に酔っているだけでは」と自問することは良くあるだろう。

常に自問し続ける人間でありたいものだ。自分自身が「慈善テロリスト」にならないように。
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